本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

「ChatGPTに質問しても、ありきたりな答えしか返ってこない」「何をどう書けばいいのか分からない」。そんな悩みの多くは、AIの性能ではなくプロンプト(AIへの指示文)の書き方で解決できます。

この記事では、ChatGPT・Gemini・Claudeのどれでも使えるプロンプトの書き方のコツ10個を、「あいまいな書き方」と「具体的な書き方」の例文で比べながら紹介します。メール・要約・企画・学習・SNS投稿のテンプレートも用意しました。

各社が公開しているプロンプトのガイドに書かれているコツには出典を付けています(2026年10月27日確認)。ChatGPTの基本操作はChatGPTの使い方完全ガイドで紹介しているので、この記事では例文を中心に、より詳しく見ていきます。

スマートフォンでChatGPTを開いている様子
プロンプトは、スマホでもパソコンでも同じように書けます。(写真:Jernej Furman / CC BY 2.0)

プロンプトとは?なぜ書き方で答えが変わるのか

プロンプトとは、生成AIに入力する指示や質問のことです。AIは、書かれた言葉だけを手がかりに答えを作ります。こちらの事情や好みは、書かない限り伝わりません。

Anthropic(Claudeの開発元)のガイドには、AIを「優秀だけれど、こちらの職場のやり方をまだ知らない新入社員」のように考えるとよい、という趣旨の説明があります。同じガイドは、事情を知らない同僚にそのプロンプトを見せて、迷わず作業できそうか確かめるという確認方法も紹介しています(出典:Anthropic「Prompting best practices」)。

人に仕事を頼むときと同じで、「いい感じにお願い」では伝わりません。何のために、誰に向けて、どんな形で欲しいのかを書くのが、プロンプトの基本です。

プロンプトの書き方 10のコツ(あいまい→具体的の例文つき)

コツは10個ありますが、全部を一度に使う必要はありません。まずは1〜3を意識するだけでも、答えはかなり変わります。

#コツひとことで言うと
1目的・相手・形式を書く何のために・誰に・どんな形で
2役割を与える「あなたは〇〇の専門家です」
3例を見せるお手本を1〜3個貼る
4手順を分ける大きな作業は段階に分ける
5資料を渡して範囲を決めるこの資料の内容だけで答えさせる
6出力形式を指定する表・箇条書き・文字数を決める
7条件は箇条書きにする守ってほしいことを並べる
8分からなければ質問させる足りない情報は聞き返してもらう
9確認・見直しをさせる答えを自分でチェックさせる
10くり返し使う型を保存するうまくいった書き方をひな形にする

コツ1:目的・相手・形式をはっきり書く

一番大切なのがこれです。Gemini向けのGoogleのガイドでも、あいまいな言葉を避けること、そして背景(コンテキスト)を多く伝えるほど役に立つ答えが返りやすいことが説明されています(出典:Google Workspace ラーニングセンター「Tips to write prompts for Gemini」)。

プロンプトの例
△ あいまいお礼のメールを書いて
◎ 具体的先週、商品の見積もりを出してくれた取引先の担当者(山田さん)に、お礼のメールを書いてください。目的は、来週の打ち合わせの日程調整につなげることです。丁寧だが堅すぎない文面で、200字程度、件名もつけてください。

「誰に」「何のために」「どんな形で」の3つが入ると、そのまま使える下書きが返ってきやすくなります。

コツ2:役割を与える

「あなたは〇〇です」と役割を伝えると、その立場に合った視点や言葉づかいで答えてくれます。Anthropicのガイドでも、役割を決めると回答の振る舞いやトーンが定まり、1文でも効果があると説明されています(出典:Anthropic「Prompting best practices」)。

プロンプトの例
△ あいまいこの企画書の感想を教えて
◎ 具体的あなたは、中小企業向けの営業支援を10年担当してきたコンサルタントです。次の企画書を、初めて読む経営者の立場から見て、分かりにくい点を3つ指摘してください。

役割は「誰の視点で答えてほしいか」を決める働きをします。専門家だけでなく、「初心者」「厳しい上司」といった読み手の役割も使えます。

コツ3:例を見せる

言葉で説明しにくい好みは、お手本を見せるのが近道です。Anthropicのガイドは、例は出力の形式・トーン・構造を導く最も確実な方法の一つで、3〜5個が目安だと説明しています(出典:Anthropic「Prompting best practices」)。OpenAIのガイドも、いろいろな入力とそれに対する望ましい出力を示すと、AIが規則性をつかめるとしています(出典:OpenAI「Prompt engineering」)。

プロンプトの例
△ あいまい商品の紹介文を書いて
◎ 具体的次の例と同じ雰囲気・長さで、新商品「ミルクティー味のクッキー」の紹介文を書いてください。
【例】サクサクの食感と、ほんのり甘い香り。コーヒーのおともにぴったりの、小さなご褒美クッキーです。(50字)

例を貼るときは、「【例】」のように、お手本であることが分かる目印を付けると混ざりません。

コツ4:大きな作業は手順を分ける

Googleのガイドには、複数の作業を頼みたいときは、別々のプロンプトに分けるとよいと書かれています(出典:Google Workspace ラーニングセンター「Tips to write prompts for Gemini」)。一度に全部を頼むより、途中で確認して方向を直せるので、仕上がりが安定します。

プロンプトの例
△ あいまい新サービスの企画書を書いて
◎ 具体的新サービスの企画書を作りたいです。まず、ターゲットになりそうな人を3パターン挙げてください。このあと、私が選んだ人に向けて、課題・解決策・料金案を順番に相談したいです。

「構成案 → 各章の要点 → 本文」のように段階を踏むと、後半でやり直すむだが減ります。

コツ5:資料を渡して、答える範囲を決める

社内のメモや記事を貼って、その内容だけで答えさせると、思い込みで話を作られにくくなります。OpenAIのガイドは、資料の始まりと終わりをXMLタグなどの区切りで示す方法を紹介しています(出典:OpenAI「Prompt engineering」)。また、Anthropicのガイドは、長い資料は指示より先に置くこと、資料が長いときはまず関係する部分を引用させてから答えさせることを勧めています(出典:Anthropic「Prompting best practices」)。

プロンプトの例
△ あいまいこの記事を要約して
◎ 具体的次の<資料>の内容だけをもとに、要点を3つにまとめてください。資料に書かれていないことは書かず、分からない点は「資料にありません」と答えてください。
<資料>
(ここに記事の本文を貼る)
</資料>

資料を使う場合は、「資料に書いてあること」と「AIの推測」を分けて答えさせるのがポイントです。

コツ6:出力の形式を指定する

表・箇条書き・文字数・見出しの有無など、完成形のイメージを先に伝えます。Anthropicのガイドにも、出力の形式を指定するコツが載っています(出典:Anthropic「Prompting best practices」)。

プロンプトの例
△ あいまいおすすめの勉強法を教えて
◎ 具体的社会人が英語を勉強する方法を、「方法」「かかる時間」「向いている人」の3列の表にして、5つ挙げてください。表のあとに、初心者に一番おすすめの方法を1つ、理由つきで書いてください。

表にすると比べやすく、箇条書きにするとすぐ使えます。使い道に合わせて形を選びましょう。

コツ7:条件は箇条書きにして書く

守ってほしい条件が多いときは、文章でだらだら書くよりも、1行1条件で並べたほうが抜けにくくなります。「〜しないで」より「〜してください」と、してほしいことを書くほうが伝わりやすいです。

プロンプトの例
△ あいまいブログ記事を書いて
◎ 具体的次の条件でブログ記事の下書きを書いてください。
・テーマ:在宅勤務の集中のコツ
・読者:在宅勤務を始めたばかりの20代
・文字数:1,200字程度
・口調:です・ます調で、やさしく
・構成:導入、コツ3つ、まとめ

条件が箇条書きになっていれば、あとから「3つ目の条件を変えて」と直すのも簡単です。

コツ8:分からないことは質問させる

こちらが情報を出し忘れたまま進むと、的外れな答えになりがちです。「足りない情報があれば、答える前に質問してください」と一言添えると、AIのほうから確認してくれます。これは筆者が実際に使って効果を感じているコツで、各社のガイドの記述を確認したものではありません。

プロンプトの例
△ あいまい旅行の計画を立てて
◎ 具体的来月、家族で2泊3日の旅行に行きたいので、計画を立ててください。計画を作る前に、必要な情報を5つまで質問してください。私が答えたあとで、計画を作ってください。

最初に聞き返してもらうと、やり取りの回数が減ることも多いです。

コツ9:確認・見直しをさせる

答えが出たあと、「今の答えを見直して、間違いや抜けがないか確認してください」と頼むと、自分で気づいた点を直してくれることがあります。こちらも筆者の経験に基づくコツです。

プロンプトの例
△ あいまい(答えが出たあとに)ありがとう
◎ 具体的今の下書きを、次の3点でチェックして、直した版を出してください。
1. 事実として怪しい部分がないか
2. 同じ表現のくり返しがないか
3. 依頼した条件(200字程度・です・ます調)を守っているか

見直しをさせても、間違いがなくなるわけではありません。数字・日付・固有名詞・法律やお金のことは、必ず公式の情報で自分でも確認してください。

コツ10:くり返し使う型を保存する

うまくいったプロンプトは、そのつど書き直さず、メモに残して使い回しましょう。変わる部分だけを【 】で空けておけば、ひな形になります。

ひな形の例(保存しておく型)

あなたは【役割】です。【目的】のために、【相手】に向けた【成果物】を作ってください。
条件:【文字数】/【形式】/【口調】
足りない情報があれば、作る前に質問してください。

ChatGPTには、毎回伝える条件を設定に書いておく「カスタム指示」などの機能もあります。機能の名前や場所は変わることがあるので、使うときは各サービスの画面や公式ヘルプで確認してください。

場面別 そのまま使えるプロンプトのテンプレート

【 】の部分を自分の内容に置きかえて使ってください。

場面テンプレート
メール【相手】に【用件】のメールを書いてください。目的は【ゴール】。丁寧だが堅すぎない文面で、【文字数】程度、件名もつけてください。
要約次の<資料>の内容だけをもとに、要点を【個数】つにまとめてください。資料にないことは書かないでください。<資料>【本文】</資料>
企画・アイデア出し【テーマ】のアイデアを10個出してください。対象は【ターゲット】、予算は【金額】まで。それぞれ「内容」「良い点」「注意点」を一言ずつ添えてください。
学習・解説【分野】の初心者に向けて、【用語】を中学生にも分かる言葉で説明してください。たとえ話を1つ入れ、最後に理解度を確かめる問題を3つ出してください。
SNS投稿【商品・出来事】について、【SNS名】の投稿文を3パターン書いてください。読者は【ターゲット】、文字数は【文字数】、口調は【口調】。
文章の添削次の文章を、意味を変えずに読みやすく直してください。直した箇所と理由を、箇条書きで教えてください。<文章>【本文】</文章>
自宅でノートパソコンを使って作業する女性
テンプレートを保存しておけば、仕事や勉強でくり返し使えます。(写真:Shixart1985 / CC BY 2.0)

ChatGPT・Gemini・Claudeで書き方は変わる?

基本のコツは、どのAIでも共通しています。たとえば、Googleのガイドは「自然な言葉で、あいまいな表現を避け、背景を伝える」こと(Google Workspace ラーニングセンター「Tips to write prompts for Gemini」)、Anthropicのガイドは「明確に伝え、例や役割を使う」こと(Anthropic「Prompting best practices」)、OpenAIのガイドは「例や区切りを使い、必要な情報を渡す」こと(OpenAI「Prompt engineering」)を説明しています。3社の説明は、言い方こそ違いますが、同じ方向を向いています。

なお、OpenAIとAnthropicのページは、開発者がAIを組み込むときの内容を中心にしています。ふだんチャットで使うときは、「例を見せる」「資料を区切って渡す」といった考え方の部分を取り入れれば十分です。各サービスの使い方はChatGPT・Gemini・Claudeの記事で紹介しています。

うまくいかないときの見直しポイント

  • 答えが的外れ:目的と相手が書かれているか確認する(コツ1)
  • 文章が固い・雰囲気が違う:お手本の文を貼る(コツ3)、口調を書く(コツ7)
  • 内容が薄い・ありきたり:背景や制約を足す、役割を与える(コツ1・2)
  • 事実が怪しい:資料を渡して範囲を決める(コツ5)。重要な点は公式の情報で確認する
  • 長くて読めない:文字数や形式を指定する(コツ6)

一度で完璧な答えを求めず、返ってきた答えを見て「もう少し短く」「3つ目を詳しく」と続けて直すのも大切な使い方です。

プロンプトを体系的に学びたい人へ

プロンプトは、書いて試して直すうちに上達します。ただ、自己流だと型が身につきにくいので、順番に学べる教材を使うのも一つの方法です。スクール選びは生成AIスクールおすすめ比較も参考にしてください。

月額3,980円(税込)で学べるシンプルAIアカデミーには、プロンプトエンジニアリングの講座があります。入会金は0円、全19コース310レッスンです。7日間の無料トライアルがあり、期間内に解約すれば料金はかかりません(申し込みにはクレジットカードの登録が必要で、無料期間のあとは月額3,980円(税込)で自動更新されます)。

シンプルAIアカデミーを7日間無料で試す

プロンプトの書き方に関するよくある質問

Q:プロンプトは長いほうがいいですか?

長さそのものより、必要な情報が入っているかが大切です。短くても目的・相手・形式が入っていれば十分で、逆に長くても条件が矛盾していると混乱します。

Q:英語で書いたほうが精度は上がりますか?

公式のガイドで、日本語より英語のほうがよいという説明は確認できていません。日本語で十分に使えるので、まずは日本語で書いてみて、物足りなければ試してみてください。

Q:「お願いします」などの丁寧語は必要ですか?

必須ではありません。大切なのは、してほしいことが明確に伝わることです。丁寧に書いても、短く書いても構いません。

Q:入力してはいけない情報はありますか?

他人の個人情報や、社外に出してはいけない会社の情報は入力しないのが基本です。サービスごとのデータの扱いは設定や公式ヘルプで確認し、会社で使う場合は社内のルールに従ってください。

まとめ:まずは「目的・相手・形式」から

  • プロンプトは、人に仕事を頼むときのように、事情を具体的に書く
  • まずは「目的・相手・形式」「役割」「例」の3つから始める
  • 大きな作業は分け、資料を渡して範囲を決めると間違いが減る
  • うまくいった書き方は、ひな形にして保存する
  • 事実の確認は、最終的に自分で行う

今日の仕事のメール1通を、テンプレートを使って頼んでみるところから始めてみてください。

※記事内の情報は2026年10月27日時点で確認できた各社の公式ガイドの内容です。OpenAIのヘルプセンターの一部ページは確認できなかったため、出典にしていません。「質問させる」「見直しをさせる」「型の保存」は筆者の経験に基づくコツです。
※写真の出典:Jernej Furman「Smartphone with ChatGPT app and laptop」(Wikimedia Commons、CC BY 2.0)、Shixart1985「Middle-aged businesswoman typing on laptop at home office」(Wikimedia Commons、CC BY 2.0)。