「文章や1枚の写真から動画が作れるらしいけれど、種類が多くて何が違うのか分からない」という声をよく聞きます。動画生成AIは、ここ1〜2年でサービスの入れ替わりが特に激しい分野です。

この記事では、初心者に向けて、動画生成AIの代表的なサービスの違いを、長さ・解像度・音声・無料で試せるか・料金・使える場所の軸で比べます。内容は2026年10月27日時点で各公式サイトを確認したものです。

動画生成AIとは?できることと限界

動画生成AIは、文章(プロンプト)や画像を入力すると、数秒〜数十秒の動画を作ってくれるAIです。プロンプトとは、AIに出す指示文のことです。「夕焼けの海辺を歩く犬」のように書くだけで、それらしい映像が出てきます。

できることは大きく3つあります。

  • 文章から動画を作る(テキストから動画)
  • 1枚の画像を動かす(画像から動画)
  • 最初と最後の画像を指定して、間をつなぐ(最初と最後のフレーム指定)

一方で、1回で作れる長さは数秒〜30秒ほどです。長い動画は、短いクリップを何本も作ってつなぐ使い方になります。思いどおりの映像が1回で出るとは限らず、何度か作り直すのが普通です。そのため、使える回数(クレジット)の考え方が料金の中心になります。

作ったクリップを仕上げる編集の流れは、動画編集×AIの始め方で紹介しています。

動画生成AIの比較表

まずは全体像です。数字はすべて公式サイトに書かれていたもので、モデルの更新で変わることがあります。

サービス最新モデル(公式表記)1回の長さ音声無料で試せるか使える場所
Google(Gemini・Flow)Gemini Omni 1.1 Flash(Geminiアプリ)、Veo 3.1Geminiアプリは10秒、Veoは8秒あり(ネイティブ生成)Google AIの有料プランが必要(Geminiアプリ)Geminiアプリ、Flow、AI Studio、API
KlingKling 4.03〜30秒あり(ステレオ)公式サイトで確認できずkling.aiのWeb、API
RunwayGen-4.5ほか公式料金ページに記載なし音声モデルも提供Freeプランあり(一度きり125クレジット)runway.comのWeb
Seedance(ByteDance)Seedance 2.5最大30秒(延長2回)あり(音声と映像を同時生成)公式サイトで確認できずDola、BytePlus Playground、API
Adobe FireflyFirefly Video Model+他社モデル多くのモデルは最大8秒、一部は最大15秒モデルによる(Veo 3.1は音声同期)毎日の上限内で無料Firefly(Web)
LumaRay3.2、Ray3.14公式サイトで確認できず公式サイトで確認できず料金ページに無料プランの記載なし(トップに無料体験のボタンあり)lumalabs.aiのWeb

※解像度は、Veo 3.1が1080pと4K、Kling 4.0が720p・1080p・4K(公式ガイドの記載)、Adobe Fireflyがダウンロード時に最大4K、Luma Ray3.2/3.14が1080pまでの料金表示です。Runway・Seedanceは今回確認した公式ページに解像度の記載がありませんでした。Gen-4.5については、公式料金ページに「1秒あたり12クレジット」と書かれています。

※Klingは公式の一部のページで、4Kなどについて「coming soon(近日対応)」と書かれていたため、実際に選べる解像度は使うプランや画面で確認してください。日本語のプロンプトが使えるかは、Adobe Fireflyは日本語の画面と日本語の例文がありますが、各社とも「日本語に対応」と明記しているとは限りません。Klingの公式ガイドには対応言語に日本語が挙がっています。

サービス別の特徴と料金

1. Google(Gemini・Flow・Veo)

Google(Gemini・Flow・Veo)の公式サイト
Google(Gemini・Flow・Veo)の公式サイト(2026年10月27日に撮影)。画像はGoogle DeepMind公式サイトより。

ここがおすすめ

  • 動画と同時に、効果音・環境音・セリフも生成できる
  • Geminiアプリから、普段のチャット感覚で動画を作れる
  • 動画編集向けの画面(Flow)や、開発者向けのAPIもある

Googleの動画生成は、名前が少し分かりにくくなっています。Google DeepMindの公式ページでは、Veo 3.1を「最新の動画生成モデル」として紹介し、1080pと4Kでの出力、音声のネイティブ生成、Geminiアプリ・Flow・APIからの利用を案内しています。

一方、Geminiの動画生成の公式ページでは、Geminiアプリの動画生成は「Gemini Omni 1.1 Flash」に置き換わると書かれています。10秒の動画を作れて、音声も付き、写真から動画は最大5枚まで使えます。会話で少しずつ修正でき、最初と最後のフレームも指定できます。

使うにはGoogle AIのサブスクリプションが必要で、機能はプランや地域で変わると書かれています。Google AIの料金ページでは、Flowのクレジットが月にPlus 200、Pro 1,000、Ultraは10,000または25,000と案内されています。日本で使えるかどうか、日本語プロンプトの可否は公式ページに明記がありませんので、契約前にGeminiアプリ内の表示で確認しましょう。月額料金は今回確認した公式ページで金額を読み取れなかったため、書いていません。

最新モデルGemini Omni 1.1 Flash(Geminiアプリ)/Veo 3.1(DeepMind公式ページ)
長さGemini Omniは10秒、Veoは8秒(延長機能あり)
解像度Veo 3.1は1080pと4K、Omniは下書き360pから1080p・4Kへアップスケール
音声あり
料金Google AIの有料プランが必要(Plus/Pro/Ultra)。金額は公式ページで要確認
使える場所Geminiアプリ、Google Flow、Google AI Studio、Gemini API

公式サイトで詳しく見る:Google DeepMind公式サイト

2. Kling(クリング)

Kling(クリング)の公式サイト
Kling(クリング)の公式サイト(2026年10月27日に撮影)。画像はKling公式サイトより。

ここがおすすめ

  • 1回で3〜30秒と、長めの動画を作れる
  • 最初と最後のフレームや、複数のキーフレームを指定できる
  • 音声(セリフ・効果音・環境音)も同時に生成される

Klingは、中国のKuaishou(快手)が提供する動画生成AIです。公式サイトのトップでは「All-New Kling 4.0」が大きく紹介されています。公式の利用ガイドには、1回の生成で3〜30秒、解像度は720p・1080p・4K、音声はステレオ、対応言語に日本語が挙がっています。

動かしたい人物や物の画像を参照にして動画を作る「Omni Reference」や、キーフレーム指定など、思いどおりに近づけるための機能が多いのが特徴です。高速で低コストな「Kling 4.0 Flash」も用意されています。

今回確認した範囲では、無料クレジットの有無と有料プランの金額は、公式サイトから確認できませんでした。使う前に、料金ページで最新の内容を確認してください。なお、Runwayでも同じKling 4.0が使えると公式料金ページに書かれています。

最新モデルKling 4.0(Flashモードあり)
長さ3〜30秒(公式ガイド)
解像度720p/1080p/4K(公式ガイド。一部ページで「coming soon」表記あり)
音声あり(ステレオ)
料金・無料枠公式サイトで確認できず
使える場所kling.ai(Web)、API

公式サイトで詳しく見る:Kling公式サイト

3. Runway(ランウェイ)

Runway(ランウェイ)の公式サイト
Runway(ランウェイ)の公式サイト(2026年10月27日に撮影)。画像はRunway公式サイトより。

ここがおすすめ

  • Freeから始められ、料金(USD)が分かりやすい
  • 自社のGen-4.5のほか、Kling 4.0やSeedance 2.0 Proなど他社モデルも選べる
  • プロの映像制作向けの機能が多い

Runwayは、映像制作者向けのAI動画ツールです。公式の料金ページ(ドル表記)では、Freeが$0(一度きり125クレジット)、Standardが年払いで月$12(月払いは$15、月625クレジット)、Proが年払いで月$28(月払い$35、月2,250クレジット)、Maxが年払いで月$76(月払い$95、月9,500クレジット)と案内されています。

使うクレジットはモデル・長さ・解像度で変わり、たとえばGen-4.5は動画1秒あたり12クレジットです。つまり、Standardの625クレジットなら、Gen-4.5でおよそ52秒分(625÷12)です。Standard以上は、透かしなしで、モデルをすべて使えます。

商用利用については、Runwayの利用規約に、規約を守っていれば「出力の商用利用を制限しない」と書かれています。ただし、Freeプランの商用利用の扱いは、料金ページ・規約のどちらにも明記がありません。仕事で使うなら、有料プランにして規約を読んでおくのが安心です。なお、入力や出力は、Runwayのモデルの改善に使われることがあると規約に書かれています。

最新モデルGen-4.5、Gen-4 Turbo、Gen-4、Aleph 2.0ほか(Kling 4.0、Seedance 2.0 Proも選べる)
料金(USD)Free $0/Standard 年払い月$12(月払い$15)/Pro 年払い月$28($35)/Max 年払い月$76($95)
クレジットFree 一度きり125、Standard 月625、Pro 月2,250、Max 月9,500
透かしStandard以上は「No watermarks」
使える場所runway.com(Web)

公式サイトで詳しく見る:Runway公式サイト

4. Seedance(シーダンス)

ここがおすすめ

  • 1回で最大30秒の動画を作れ、延長も2回できる
  • 音声と映像を同時に生成するモデル
  • ByteDance(TikTokの運営元)が開発している

Seedanceは、ByteDanceのSeedチームが開発する動画生成AIです。公式サイトの最新ページ(Seedance 2.5)には、音声と映像を同時に作る「audio-video joint generation model」と書かれ、1回の生成で最大30秒、さらに2回延長できると紹介されています。

試せる場所として、ByteDanceのAIアシスタント「Dola」のチャット、BytePlusのPlayground、APIが案内されています。また、Runwayの料金ページには「Seedance 2.0 Pro」が選べるモデルとして載っています。Dolaでの無料利用の範囲、料金、日本語の対応状況は、今回確認した公式ページに記載がありませんでした。

最新モデルSeedance 2.5(公式ページ)
長さ最大30秒(延長2回)
音声あり(音声と映像を同時生成)
解像度2.5のページに記載なし(旧版のSeedance 1.0は1080p)
料金・無料枠公式サイトで確認できず
使える場所Dola、BytePlus Playground、API。Runway経由でもSeedance 2.0 Proが使える

公式サイトで詳しく見る:ByteDance Seed公式サイト

5. Adobe Firefly(動画生成)

ここがおすすめ

  • 日本語の画面で、無料でも毎日の上限内なら試せる
  • Adobe独自のモデルは、商用利用を想定して設計されている
  • Veo 3.1、Luma Ray3、Runway Gen-4.5、Kling 3.0など他社モデルも選べる

AdobeのFireflyは、動画生成の入り口として初心者に向いています。公式サイトによると、プランに入らなくても、毎日リセットされる上限内なら画像・動画・オーディオを無料で生成できます。動画は多くのモデルで最大8秒、一部のモデルで最大15秒、MP4で最大4Kまでダウンロードできます。

有料プラン(税込・月額)は、Standardが1,580円(5秒の動画を20本まで)、Proが3,180円(40本)、Pro Plusが6,600円(100本)、Premiumが31,680円で、Firefly Video Modelの動画生成が無制限と案内されています。

商用利用については、Adobeのページに「Firefly Video Modelで生成された動画は商用利用を想定して設計されている」とあります。ただし、商用利用できるかどうかは使うモデルによって異なるとも書かれているため、他社モデルを選ぶときは、そのモデルの条件を確認しましょう。プロンプトは最大1,024文字までです。

モデルFirefly Video Model、Veo 3.1/Veo 3.1 Fast、Luma Ray3、Runway Gen-4.5、Kling 3.0(Adobeのページの表記)
長さ多くのモデルは最大8秒、一部は最大15秒
解像度MP4で最大4Kまでダウンロード
料金(税込)無料(毎日の上限あり)/Standard 1,580円/Pro 3,180円/Pro Plus 6,600円/Premium 31,680円(月額)
使える場所Adobe Firefly(Web)

公式サイトで詳しく見る:Adobe公式サイト

6. Luma(ルマ)

ここがおすすめ

  • 最大1080pのRay3系モデルを提供している
  • ProやUltraなど、段階的なプランがある

Lumaの公式料金ページ(ドル表記)では、Plusが月$30(年払いなら月$25)、Proが月$90(年払いなら月$75)、Ultraが月$300(年払いなら月$250)と案内されています。モデルはRay3.2とRay3.14で、解像度ごと(下書き、540p、720p、1080p)にクレジットの消費が決まっています。商用利用はPlusプランの機能として挙げられています。

長さや音声、無料プランの有無は、料金ページからは確認できませんでした。トップページには無料体験のボタンがあるので、まずはそこから試して、条件を確かめるのがよいでしょう。

モデルRay3.2、Ray3.14
料金(USD)Plus $30/Pro $90/Ultra $300(月額。年払いはPlus $25、Pro $75、Ultra $250)
解像度下書き/540p/720p/1080p
商用利用Plusプランの機能として記載
使える場所lumalabs.ai(Web)

公式サイトで詳しく見る:Luma公式サイト

今回は詳しく比べなかったサービス

動画生成AIには、ほかにも名前の挙がるサービスがあります。次のものは、公式サイトで今回の比較に必要な情報を確認できなかったため、表からは外しています。

  • OpenAI Sora:OpenAIの公式ページを確認できず、現在の提供状況を公式で確認できませんでした。使えるかどうかは、OpenAIの公式発表で確認してください。
  • Hailuo(MiniMax):公式サイトでは新しいモデルの提供開始が案内されていましたが、長さ・解像度・料金は確認できませんでした。
  • Wan(Alibaba):公式サイトから、モデルの仕様や料金を確認できませんでした。

目的別の選び方

やりたいことおすすめ理由
まず無料で試したいAdobe Firefly毎日の上限内なら、プランに入らずに動画を生成できる(公式サイトの記載)
音声付きの動画を作りたいGoogle、Kling、Seedance公式で音声の同時生成が案内されている
少し長めの動画を作りたいKling、Seedance1回で30秒まで(公式の記載)
料金を円で見たいAdobe Firefly税込の円表示で、プランごとの本数が書かれている
いろいろなモデルを比べたいRunway、Adobe Firefly自社以外のモデルも選べる

どれも1回で完成する動画が出るわけではないので、まずは無料や安いプランで、同じプロンプトを何社かで試してみるのがおすすめです。

動画生成AIを使うときの注意点

肖像権:実在する人の顔・声を無断で使わない

実在する人の写真を読み込んで動かしたり、顔や声に似せた映像を作ったりすると、肖像権やパブリシティ権(有名人の名前や顔の価値を守る権利)の問題になるおそれがあります。本人の許可がない画像は使わないのが基本です。

著作権:既存のキャラクターや作品に似たものを作らない

アニメや映画のキャラクター、ブランドのロゴなどに似た映像は、公開すると著作権や商標の問題になることがあります。「〇〇風」と指示するだけでも、似すぎた映像が出ることがあります。公開前に、見た目を自分の目で確認しましょう。

商用利用はサービス・プラン・モデルごとに確認する

同じサービスでも、プランやモデルで商用利用の条件が変わります。たとえばAdobe Fireflyは、商用利用の適格性は使用するモデルによって異なると案内しています。広告や仕事で使う前に、利用規約を読んでおきましょう。

AI生成であることの開示

YouTubeでは、現実的に見えるAI生成・加工の内容は、投稿時に開示するよう求めています。アップロード時の「属性」で、AI使用の項目を「はい」にします。空想的な内容(ユニコーンに乗って走る、など)や、見た目だけの軽微な編集は、開示が不要な例として挙げられています。

ほかの動画サービスやSNS、広告の媒体にも、それぞれルールがあります。投稿先のルールを確認しておきましょう。

生成したあとの編集と品質チェック

生成した映像は、手や文字がおかしかったり、動きが不自然だったりすることがあります。短いクリップをつないで、字幕や音を足して仕上げるところは、人の仕事です。編集ソフトの選び方はAI動画編集ソフトおすすめ比較も参考にしてください。

動画生成AIを仕事にしたい人へ

動画生成AIで素材を作れるようになっても、それを見やすい1本の動画にまとめる編集のスキルは変わらず求められます。クリップのつなぎ方、テロップ、BGMの入れ方などの基本は、AIを使う前提でも身についていると強いです。

オンラインの動画編集スクールSTUDIO USでは、Premiereでの編集の基礎から、After Effectsを使ったモーショングラフィックス、案件の取り方まで学べます。動画クリエイター総合コースは国の補助金・給付金の対象にもなっているため、条件を満たせば受講料の負担を大きく減らせます。

STUDIO USの詳細を見てみる:公式サイトはこちら

動画生成AIに関するよくある質問

Q:無料で使えますか?

Adobe Fireflyは、毎日の上限内なら無料で動画を生成できると公式サイトに書かれています。RunwayのFreeプランは、一度きりの125クレジットです。そのほかのサービスは、無料枠の有無を公式サイトで確認できませんでした。

Q:日本語でプロンプトを書いても大丈夫ですか?

Adobe Fireflyは日本語の画面で、日本語のプロンプト例が表示されています。Klingの公式ガイドは、対応言語に日本語を挙げています。そのほかは、公式ページに日本語対応の明記を確認できませんでした。うまく動かないときは、短い英語のプロンプトも試してみましょう。

Q:作った動画を、YouTubeやSNSで収益化してもいいですか?

サービスやプラン、モデルごとの商用利用の条件を満たしていれば可能な場合があります。そのうえで、投稿先のAI開示のルールにも従う必要があります。迷ったときは、利用規約を確認しましょう。

Q:何秒くらいの動画が作れますか?

公式サイトの記載では、Veoは8秒、Geminiアプリは10秒、Adobe Fireflyは多くのモデルで最大8秒、KlingとSeedanceは最大30秒です。長い動画は、短い動画をつなぐ形になります。

まとめ:まずはFireflyなどの無料枠で試し、条件を確認してから選ぼう

  • 動画生成AIは、文章や画像から数秒〜30秒の動画を作る。1回で思いどおりになるとは限らない
  • 音声付きならGoogle・Kling・Seedance、円で料金を見たいならAdobe Firefly、モデルを比べたいならRunway
  • OpenAI Soraは公式で提供状況を確認できなかったため、比較から外した
  • 肖像権・著作権・商用利用の条件・AI生成の開示を、公開前に確認する

動画生成AIは変化が速いので、使う直前に公式サイトで最新の料金とモデルを確認してください。

※記事内の料金・機能は2026年10月27日時点の各公式サイトの情報です。モデル名・料金は予告なく変わることがあります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
※YouTubeのAI開示の情報はYouTubeヘルプ(Google)の記載によります。